「サ活」等もヒットキーワードになっている昨今、温泉やスーパー銭湯、岩盤浴、サウナやスパ等を日常的に楽しまれる方が増えています。
家族や友達と温泉や旅行に行った時、ウィッグを着けている方々が温泉ではどうしているのか?
とても気になりますよね。
今回は、脱毛症・抜毛症・乏毛症・無毛症等の髪に悩みを抱えている々や、抗がん剤治療の副作用で起こる脱毛を経験された方、または現在も治療されている方等、日常的にウィッグを使われている当事者様にアンケートを取り、その結果をまとめました。
さっそく結果を見てみましょう。
今回のアンケートは選択型ではなくすべて自由記入型でご回答いただき、少数派等も見受けられますが、ある程度共通していた回答結果となりました。
温泉やサウナではウィッグはどうする?
※こちらの質問への回答は75件集まりました
それぞれの回答について、詳しく書いてくださっていた方も多くいらっしゃったのでまとめていきたいと思います。
1位:タオルやシャワーキャップを着用(38.7%)
一番多かったのは、ウィッグを外し、素頭にタオルを巻いたりシャワーキャップやサウナキャップをかぶるという回答です。
温泉に入る前にトイレでタオルに付け替えるという方や、タオルを巻いて入るけど人の目が気にならないタイミングでサッと外して頭を洗っていたという回答がチラホラ見受けられました。
タオルやキャップの下は素頭なので、ウィッグの締め付け感から解放され、頭皮を洗うこともできるので清潔に保つことができますね。
2位:行かなくなった・行かない・行けなかった(18.7%)
次いで多かったのは「行かなくなった・行かない・行けなかった」という回答でした。
中には「治療を終えて髪が生え始めたからまた行くようになった」と、リアルタイムでの状況を答えてくださった方もいらっしゃいました。
好きだった温泉やサウナを、「髪が抜けている」という理由だけで楽しめなくなるのは悲しいですよね。
特に抗がん剤治療による脱毛症状の方は、髪のお悩みに加え手術痕も気になるから行けないという方が多かったです。
髪がないことで周りの視線を感じたり、驚かれることさえなければ抵抗感は和らぐと思いますし、当事者以外の周りの意識を変えることがやはり一番大切ですね。
3位:素頭で入る(16%)
次いで同率で3番目に多かった回答は「ウィッグを外してそのまま素頭で入る」という回答と、「着けているウィッグでそのまま入る」という回答でした。
素頭のまま入るという方の中には、「周りの人にギョッとされた」「驚かれたけど気にしない!」と書かれている方も多かったです。
温泉って裸で入るものですし、頭だってやっぱりありのままの姿で楽しみたいですよね。
同率3位:着けているウィッグで入る(16%)
素頭で入ると同じ回答数だったのは「ウィッグを着けたまま入る」でした。
ヘアゴムでウィッグをまとめたり、クリップでウィッグを留めたりと、温泉に浸かる際に邪魔にならないようにアップスタイルにしていると補足してくださった方が多くいらっしゃいました。
5位:安価なウィッグに着け替えて入る(5.3%)
この回答はなるほど・・!と思ったのですが、確かに人毛ウィッグや人毛ミックスウィッグで何万~何十万円もするウィッグのまま温泉に入るのは少し気が引けますよね。
人工毛ウィッグに着け替えたり、旅行の時だけは温泉を想定し安価なショートウィッグを選ぶという方や、安価なウィッグにそのまま地毛を洗うようにシャンプーし、帰宅後メンテナンス必須という回答をくださった方もいらっしゃいました。
皆さんそれぞれ悩みながら、工夫しながら、ウィッグとうまく付き合われているなと感じました。
同率5位:貸切風呂・家族風呂に入る(5.3%)
「安価なウィッグに着け替える」回答と同率だったのは、人の目を気にせず「貸切風呂や家族風呂を使う」でした。
こちらの回答は、脱毛症・抜毛症等のヘアロス当事者さんの中では一名だけだったのですが、抗がん剤治療中の当事者さんは複数名いらっしゃいました。
やはり病気や手術痕のことも知っている家族やパートナーや友達等と、気兼ねなくゆっくり満喫できる貸切風呂は良いですよね。
ただ、プラス料金がかかったり、予約が取れなかったり、時間に縛りがあったり、そもそも家族風呂を設けていない施設もあったり…と、不便も多いのが現実です。
何も気にせず、誰もが温泉やサウナを楽しめる国・時代になって欲しいものです。
温泉でウィッグは傷む?
最後に「着けたまま温泉に入るとウィッグは傷む?」という疑問にウィッグメーカーとして回答すると、やはり傷みます。
耐熱ファイバーであっても洗う際には水やぬるま湯を推奨していますし、気温や室温が高く熱いお湯に長時間さらされることでファイバーの劣化を早めてしまうことも確かです。
人毛100%のウィッグであれば、なおさらメンテナンスにはコツが必要です。
やむを得ずウィッグで温泉に入られる場合は、お風呂から上がった後にウィッグの絡みをほどいて丁寧にブラッシングし、しっかりと乾かし、オイルスプレー等でケアしてあげることで元の状態には近づきます。
一番のNG行動は絡まって濡れたままのウィッグを放置すること!確実に絡みが取れなくなったり、ほどいても鳥の巣のようにチリチリと縮れてしまう可能性があります。
温泉やサウナには、ウィッグのケア用品を携帯して出かけられることをおすすめします♡
ウィッグを作り続けて30年以上!
神戸のウィッグメーカー「PRISILA(プリシラ)」のふくちゃんです。
もともとプリシラウィッグの超ヘビーユーザー
入社は2010年‥30代をプリシラに捧げました(´ー`)
ふだんは企画や広報の仕事を中心にSNS運営なども。
プリシラの商品名をすべて言えるのは社内で私だけです(自称)
誰かとしゃべることで本領を発揮します。
ウィッグの豆知識やアレンジ、選び方やお手入れ方法、
筆者独断と偏見満載のヘアコラムなど幅広くお届けしています♡