医療用ウィッグを選ぶ時に何を重要視しますか?一番気になるのは価格や品質ですよね。
抗がん剤や放射線治療の影響で脱毛すると、ウィッグが必要になる期間は長期になります。個人差はありますが、治療を開始してから自毛が生えそろうまで、半年から1年はかかります。
長い期間使用する医療用ウィッグなので、見た目の自然さを重視する方はたいへん多いです。自然さを左右するもののひとつが、ウィッグの毛がなにで作られているかです。
ウィッグの毛は大きくわけると人毛か人工毛でできています。ウィッグの見た目を左右する毛について、人毛と人工毛で作られた医療用ウィッグを比較してみましょう。
この記事の目次
医療用ウィッグの人毛と人工毛の比較
人毛で作られた医療用ウィッグは毛の艶感が自然
医療用ウィッグで自然な見た目を左右する毛質を重視して、人毛で作られたウィッグを選択する方も少なくありません。人工毛のウィッグと比べて、自然さの違いがよくわかるのが毛の艶感です。人工毛は化学繊維なので、ウィッグ特有のテカリが出てしまっているものもあります。
ウィッグ特有の不自然なテカリだととお人形のような髪質に見えてしまいます。天使の輪を通り越して、触るとキュッキュと音がしそうなテカリではひと目でウィッグとわかってしまいます。
人毛を使用している医療用ウィッグは、毛染めをしたりパーマをあてることができますが、コツが必要です。毛染めする場合、人工頭皮に染色剤が付着しないように注意が必要です。また染色剤をつけおく時間が長いと、毛質を損ねる場合があります。
人毛を使用しているウィッグはドライヤーやコテ、ヘアアイロンを使用することができます。
また、科学繊維特有の縮れが無いので絡みにくいのが特徴です。もちろん人毛でもからんできたらとかすなどのお手入れは重要です。
人毛ウィッグはスタイルの維持に気をつけて
人毛ウィッグで注意しなければならないのが、ウィッグのスタイルの維持です。
人毛なので、カールやふんわりとしたボリューム感などが、人間の髪型と同様でずっと同じ状態ではありません。時間の経過とともにスタイルが崩れてきます。
治療期間中で体力の無いときや入院中であった場合は、カールの巻き直しなどの手間や、スタイリングに時間がかかってしまうので注意しましょう。
また、使用している人毛によって髪質にバラつきがあります。張りのある髪質なのか、やや猫っ毛寄りの柔らかい髪質なのか、毛質をよく確認して選ぶようにしましょう。
人工毛で作られた医療用ウィッグはおしゃれなスタイルが形状記憶
人毛に比べると、人工毛(ファイバー)で作られた医療用ウィッグの自然さは、各ウィッグメーカーで違います。
自然な人工毛のウィッグは、人工毛特有のテカリを軽減して細く柔らかい毛で、人間の毛髪に近づけた毛質が理想です。
ウィッグメーカーは人工毛を自然にみせることに努力をしています。
プリシラの場合、テカリを軽減して自然な艶を表現できるように、手触りが人毛のようにさらさらするようにしています。
たとえば、人工毛の表面に凹凸加工をくわえることで、光の反射を拡散してテカリを抑えた毛質になるようにしています。
人工毛は化学繊維でできているので、カールなどのスタイルを形状記憶させることができます。
形状記憶なのでスタイリングの手間がかからず、また自毛では長持ちしづらいカールも維持できます。
スタイリングをしても、形状記憶なので洗って乾かせばスタイルは戻ります。
人工毛の医療用ウィッグの多くは既製品のものが多く、ファッション性の高いおしゃれなデザインが豊富にあります。スタイルは崩れ知らずでカラーも退色することがないので、医療用ウィッグで使用するにも楽しておしゃれを楽しむことができます。
人工毛のウィッグには耐熱のものと非耐熱のものがあります。耐熱であればドライヤーやヘアアイロンを使用することができますが、たえられる温度には上限があるので、耐熱温度はしっかりと確認するようにしましょう。
プリシラの耐熱ウィッグは、耐熱温度は180度です。スタイリングに適した温度は約150度になっています。
非耐熱は熱に弱い毛質です。熱を加えると溶けたり変質の恐れもあるので、ヘアアイロン等は使用しないようにしましょう。
人工毛は使用頻度や使用状況により、摩擦による静電気や乾燥などで毛が縮れやすくなります。縮れは絡みの原因になるので、使用毎に毛をとかして絡みをとるようにしましょう。
プリシラではウィッグ専用のお手入れアイテムもあるので活用してくださいね。乾燥した毛には、ウィッグ専用のオイルスプレーがおすすめです。
人毛の自然さと人工毛のスタイル形状記憶をミックスしたウィッグ
人毛と人工毛のそれぞれの特徴を生かして作られたのが、毛をミックスしたウィッグです。
どちらかの毛の割合を多くすることで、その毛質の特徴寄りで、更にもう一方の毛質の特徴も生かせるようになっています。
プリシラのBEAUTE(ボーテ)シリーズでは、人工毛の割合を多くしているので、人毛の見た目の自然さを取り入れながら、形状記憶のタイプなのでスタイリングに手間のかからないウィッグをお作りしています。こちらのタイプのウィッグは、耐熱なのでヘアアイロンを使用することもできます。自分の好みのカールに巻き直すこともできます。
まとめ
見た目重視で医療用ウィッグを選ぶときは毛質にこだわったりしますよね。人毛ウィッグだと毛質の自然さはお墨付き!人工毛だとスタイリングが楽!ミックス毛だと良いとこどり!価格で比較すると人毛使用からミックス、人工毛の順で価格が高いのが一般的です。
自分にはどのタイプが良いのかよく検討して医療用ウィッグを選ぶようにしましょうね。
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ウィッグを作り続けて30年以上!
神戸のウィッグメーカー「PRISILA(プリシラ)」のふくちゃんです。
もともとプリシラウィッグの超ヘビーユーザー
入社は2010年‥30代をプリシラに捧げました(´ー`)
ふだんは企画や広報の仕事を中心にSNS運営なども。
プリシラの商品名をすべて言えるのは社内で私だけです(自称)
誰かとしゃべることで本領を発揮します。
ウィッグの豆知識やアレンジ、選び方やお手入れ方法、
筆者独断と偏見満載のヘアコラムなど幅広くお届けしています♡